ほくろ除去
ほくろは色素細胞が増えてできた黒アザの一種で、たいていのものは、そのままにしておいても問題ありません。ごくまれにホクロがガン化することがあります。これが、「悪性黒色腫(メラノーマ)」と呼ばれる皮膚ガンです。
痛みをともなうもの悪性の場合、刺激すると増悪しますから、疑わしいほくろはいじらないことです。
こうした悪性のもののおそれがなければ、とくに治療は必要ありません。本人が思うほど、案外周囲は気にしていないものです。
危険はなくても、本人が悩んでいるなら、治療も必要でしょう。方法としては、レーザー治療、切除手術などがあります。小さいほくろには、円筒形の器具でホクロをくりぬくパンチ手術も行われています。
最近はレーザー治療が増えていますが、治療後にへこみが残ったり、再発した、大きくなった、シミになったなどのトラブルも出ています。むしろ切除手術のほうが安全性が高く、確実です。完全に除去するので、再発やガン化する心配もありません。切除といっても、消毒などの準備も含めて15〜20分ほどで終わる簡単なもので、目立つ傷あとも残りません。1週間以内にばんそうこうは取れ、すぐメイクもできます。レーザーの場合は、皮膚が再生するまでばんそうこうを付けておくので、長くかかる場合も多いのです。
注意したいホクロ
このようなホクロは要注意。悪性でないか、早めに皮膚科で相談してください。
- ・手のひらや足の裏にあるもの
- ・最近、急に黒くなったり、大きくなったもの
- ・まだらになったり、周囲にしみ出たようににじんだもの
- ・周囲に赤味が出ていたり、かゆみがあるもの
液体窒素治療(いぼ)
いぼの細胞を液体窒素により凍死させるのが液体窒素による治療法です。いぼを切開する訳にもいきませんから、液体窒素でいぼを凍死させ、皮膚から浮き上がらせて剥がします。なおあまり厚いいぼの場合はスピール膏を併用し、皮膚を柔らかくし剥がれやすくします。1週間に1回通院で済みますが、冷凍凝固術を行う回数は個人差があり、1回で取れる人と何回もやらなければいけない人がいます。なお乳頭腫(ほくろ類)も液体窒素を用いて取る場合があります。液体窒素治療は保険治療となります。